舞台美術の土岐研一さんが、読売演劇大賞「最優秀スタッフ賞」を受賞!

昨日「第25回読売演劇大賞」が発表され、「神舞の庭(かみまいのにわ)」の舞台美術を手掛ける 土岐研一さんが、年間最優秀スタッフ賞に輝きました★ おめでとうございます。本日、舞台美術の打ち合わせで劇場入りした土岐さん! 出演者・スタッフ全員で、宮崎名物・完熟きんかん「たまたま」を渡し、祝福しました!

土岐さんとは、前作「板子乗降臨(いたこのりこうりん」からのお付き合いとあって、嬉しさもひとしおです。

「まさか自分が最優秀賞を獲れると思っていなかったので、びっくりしました」と、いまの心境を語ってくれた土岐さん。せっかくなので、これまでの歩みと、「神舞の庭」の舞台美術について話を伺いました。

―――舞台美術に興味を持ったのはいつごろですか?

「高校卒業後に、アメリカの大学で考古学などを学んでいたんですが、必須の授業科目に演劇のデザインクラスがあって、それまで全く関わって来なかった分野だったんですけど、デザイン・アートの世界が本当に面白くて、急に目覚めた感じでした。大学院で3年間舞台美術について勉強して、卒業後はニューヨークで2年間助手などしながら経験を積んで…。30歳を目前にして、日本に帰って来たんです。でも、何も伝手もないですし、業界的にも遅いスタートだったので、なかなかやりたい仕事には就けず、最初は、テレビ撮影のバイトをしていました。それからインターネットの掲示板を作る仕事をしたりと、その頃は手当り次第に何でもやっていましたね。初めて舞台美術で声を掛けてもらったのは、劇団「イキウメ」の前身の団体でした。それから、小劇場のお仕事をしながら、年に何回か舞台美術家の松井るみさんの助手に入るようになって、いろんな方との出会いや縁があり、新たな道が開けていった感じです。

―――2年連続で、当劇場のプロデュース公演の舞台美術を手掛けるお気持ちは?

「地方の劇場が創作する舞台の美術を手掛けるのは、前回が初めてでしたし、宮崎も初めてだったので、本当に楽しかったです。連続で声を掛けていただき、嬉しいです。今回の『神舞の庭』は、あらすじを見た時から「さすが長田さんだな。いい作品になるな」と思いました。」

―――舞台美術の打ち合わせを、演出家の永山さんやスタッフとされていましたが、今回はどんなデザインになりますか?

「宮崎の山間部が舞台だったので、山の斜面を切り拓いたようなところにある集落で、恵みでもあり脅威でもある豊かな自然に覆われながら、自然とともに暮らす家をイメージしました。演出の永山さんからは、“ここで生活している”と感じられるものにしてほしいとオーダーがありました。前回はかっちりとした壁を作ったんですが、今回は少し自由度が高いデザインです。物語の世界にぐっと入り込めるような空間になるといいなと思っています。」

土岐さんの舞台美術に支えられる「神舞の庭」!どうぞ、お楽しみに♪


#2『神舞の庭』

宮崎県立芸術劇場がプロデュースする演劇公演 「新 かぼちゃといもがら物語」#2『神舞の庭(かみまいのにわ)』。 シリーズ名は、宮崎の男女を表す言葉「いもがらぼくと」と「ひゅうがかぼちゃ」にちなんだもので、“宮崎”を舞台にした新しい宮崎の物語を創作・上演していきます。 稽古の様子などをお伝えしていきますので、どうぞお楽しみに!